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徹底比較 LGの360度カメラ「LG 360 CAM」。なんと「RICOH THETA S」の半額以下で購入できる360度カメラです。



LGの360度カメラ「LG 360 CAM」は、2万円台と低価格(メーカー直販サイトで199ドル)な360度カメラとして注目を集めました。しかし性能がイマイチで話題にならず、日本では国内正規品も登場しませんでした。

2017年1月時点、Amazonでは16000円台で販売されています。一時期は14000円台まで下がったようです。あれ・・・妙に安い。買ってしまいました。そんな「LG 360 CAM」のレビューを「RICOH THETA S」と比較しながらお届けします。

※その後18000円台なりました。価格はAmazonにて確認ください。

結論ですが、「LG 360 CAM」の性能はやはりイマイチですが、細かい撮影設定が可能で、360度動画は「RICOH THETA S」より優れています。半額以下に魅力を感じれば、購入してみても良いでしょう。静止画像の360度撮影の品質は「RICOH THETA S」が素晴らしい性能です。「RICOH THETA S」が売れている理由が分かります。

「LG 360 CAM」をAmazonでチェック
「RICOH THETA S」をAmazonでチェック


まず「LG 360 CAM」のスペックを紹介します。カメラは13MPのCMOSです。静止画360度の解像度は5660×2830ピクセルです。動画360度の解像度は2560×1280ピクセルです。ストレージは内蔵の4GBありますが、MicroSDを挿入しないと撮影できません。動作時間は約1時間です。オーディオの性能が高く5.1チャンネルで録音できます。

競合製品の解像度を比較してみましょう。「SAMSUNG Gear360」の静止画360度の解像度は7776×3888ピクセルです。動画360度の解像度は3840×1920ピクセルです。「RICOH THETA S」の静止画360度の解像度は5376×2688ピクセルです。動画360度の解像度は1920×960ピクセルです。

「SAMSUNG Gear360」 静7776×3888・動3840×1920
「LG 360 CAM」 静5660×2830・動2560×1280
「RICOH THETA S」 静5376×2688・動1920×960

「SAMSUNG Gear360」には及ばないものの、「RICOH THETA S」より若干性能が良いことになります。動画の画質を一般的な名称で表記します。

「SAMSUNG Gear360」 3840×1920=4K
「LG 360 CAM」 2560×1280=2K
「RICOH THETA S」 1920×960=フルHD

2017年1月時点のAmazon上の販売価格は、「LG 360 CAM」 がダントツで安く「SAMSUNG Gear360」や「RICOH THETA S」の半額以下です。

「SAMSUNG Gear360」 約36000円~45000円(並行品含む)
「LG 360 CAM」 16000円~(並行品のみ)
「RICOH THETA S」 36000円(正規品のみ)

「RICOH THETA S」よりカタログ数値が少し高い「LG 360 CAM」の実際の性能をチェックしてみます。価格が半額以下の「LG 360 CAM」が」どこまで健闘できるのか記事をお楽しみください。「RICOH THETA S」より実は優れているかもしれません。



「RICOH THETA S」 VS 「LG 360 CAM」のパッケージと外観比較

パッケージは「RICOH THETA S」の方が高級感があふれています。「LG 360 CAM」は、良くある海外の普通のパッケージです。

「RICOH THETA S」より「LG 360 CAM」は、短く軽いです。

「RICOH THETA S」はラバーコーティングされた高級な質感があります。「LG 360 CAM」はプラスチックの筐体です。

レンズの厚みは「RICOH THETA S」の方が薄いです。

底面には、それぞれカメラねじがあります。「RICOH THETA S」にはHDMIの出力コネクタが採用されています。充電はMicroUSBコネクタです。

「LG 360 CAM」のフタを開けると、MicroSDスロットとUSBタイプCコネクタが出てきます。充電はMicroUSBではなく、USBタイプCなので要注意です。付属のUSBタイプCケーブルを利用しましょう。

MicroUSBをUSBタイプCに変換するアダプタを購入しておくと、ケーブルの取り回しが簡単で便利です。

「RICOH THETA S」にはソフトケースが付属します。「LG 360 CAM」にはハードケースが付属します。このハードケースはレンズを保護する安心感が高くとてもよいです。

「LG 360 CAM」の使い方・操作方法

「LG 360 CAM」の操作はシンプルです。真ん中のボタンを短押しで静止画の撮影です。長押しで動画の撮影になります。




静止画は自動で、360度画像に変換されます。360度動画は、スマートホンもしくはパソコンで処理を行います。パソコン用のソフトは、メーカサイトからダウンロードできます。

K-Lite Codec Packのインストールも必要です。K-Liteはどうしてもマルウェアに見えるので(マルウェアでは無いそうですが)インストールするのに悩みます。。。仕方なくインストールしました。

LGメーカサイト
http://www.lg.com/us/support-product/lg-LGR105

K-Lite Codec
https://www.codecguide.com/download_k-lite_codec_pack_mega.htm



「LG 360 CAM」を操作するアプリは、LGのスマートホンでなくても利用できます。アンドロイド端末であればインストールできます。「360 CAM Manager」で検索してインストールします。

パソコン用のソフトは、撮影した動画をドロップするだけで360度動画が合成されます。「360 CAM Manager」も撮影後に動画が自動で合成されます。いずれも説明不要なほど簡単です。一度設定すればWiFiは自動的に接続できます。


カメラの細かい設定は、アプリからしか操作できません。「360 CAM Manager」を開くと、カメラ、ギャラリー、設定、?を選択できます。?は操作マニュアルです。

カメラでは各種撮影の操作から、ホワイトバランス、露出、ISO、シャッタースピードのマニュアル操作も可能です。なかなか細かく調整を変更できます。

設定では、WiFiのパスや、サウンド、LEDなどの有無を選択できます。なかなか気が利いています。

一番の目玉機能であるオーディオ機能にも注目です。5.1chに対応していて、カメラ2台の機能を使うことで、なんと3D空間オーディオ録音できます。



「RICOH THETA S」 VS 「LG 360 CAM」の360度静止画の画質比較

屋外で同じ条件で撮影しました。360度静止画像の品質は「RICOH THETA S」の勝ちです。「LG 360 CAM」は太刀打ちできませんでした。歯が立たない。。。

「LG 360 CAM」360度静止画像はこちらです。スマホから撮影するとLGのロゴが自動で入ります。もちろんロゴ無しも選択できます。

「RICOH THETA S」360度静止画像はこちらです。

それぞれステッチ部分を拡大比較してみます。


「LG 360 CAM」のステッチ部分を拡大。ステッチがズレています。明暗によって、繋がり方が変化します。もっと明るくすると建物は、スッキリ繋がることが多いです。設定を変えることで、ステッチのズレは回避できます。試行錯誤を繰り返せば、いける!かもしれません。

「RICOH THETA S」のステッチ部分を拡大。完全にステッチできています。素晴らしい。色調もバランスが取れています。

アプリの操作面では「LG 360 CAM」は負けていません。細かい変更が可能であり、快適に操作できます。「RICOH THETA S」のアプリより利便性を感じる部分もあるぐらいです。しかしステッチや画質の面では、「RICOH THETA S」が1段品質が上でした。

さらに「RICOH THETA S」は、HDR撮影(明暗を合成する撮影)が可能です。HDR撮影を利用すると、360度静止画像の品質は各段に向上します(撮影者や被写体が動いている撮影には使えません)。

もっと詳しくチェックしたい人は、下記から全画面表示で確認ください。360度で見るとあまり品質に差は感じないかもしれません。


「LG 360 CAM」 360度静止画

「RICOH THETA S」 360度静止画

「RICOH THETA S」 360度静止画(HDR)



「RICOH THETA S」 VS 「LG 360 CAM」の360度動画の画質比較

この2機種による動画比較は、泥沼試合のようです。どちらが優れているかというより、どちらがましか、になります。360度動画の場合は解像度が高いことから、「LG 360 CAM」の方がまだ使えそうです。動画は「LG 360 CAM」の勝ちです。

「LG 360 CAM」の360度動画。1440Sの解像度で再生できます。ステッチ面にノイズがあったり色がおかしいのですが、360度の場合はあまり気になりません。そこそこ見れます。動画全体の色調は撮影時のモードで変更できます。

 
「RICOH THETA S」の360度動画。360度動画の場合は、1080Sだと解像度が足りません。ピンポケした世界にいるようです。全体的な色のバランスなどは、さすが「RICOH THETA S」です。

「LG 360 CAM」は建物がスッキリ見える。

「RICOH THETA S」は建物がぼんやり。白とびして見えるのは、撮影設定の問題です。カメラの品質の差ではありません。

以上。「RICOH THETA S」の半額以下で入手できる微妙な性能を持つ「LG 360 CAM」でした。撮影時の設定次第では、なかなかのパフォーマンスを発揮するかもしれません。細かい数値などが選択できるので、安く360度カメラで遊びたい人はお勧めです。

16000円程度(2017年1月時点)と格安です。なんとなく在庫処分な匂いがしますので、興味があれば無くならない内に購入しましょう。

「LG 360 CAM」をAmazonでチェック
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そういえば、「LG 360 CAM」は3Dオーディオで撮影したのですが、差が良く分かりませんでした。手を叩く音だと臨場感が得られないのか、Youtubeへの対応方法が何かあるのかもしれません。

「RICOH THETA S」よりカタログ数値が少し高い「LG 360 CAM」の実際の性能をチェックしてみます。価格が半額以下の「LG 360 CAM」が」どこまで健闘できるのか記事をお楽しみください。「RICOH THETA S」より実は優れているかもしれません。

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